喪主の知識
2022/10/08
< 喪主の選び方 >
喪主を誰が務めるべきなのかについての法的なルールはございません。喪主は、基本的に故人と最も縁の深い方から選びます。一般的には世帯主、配偶者、子供(長男・長女)の中から選びます。しかし、配偶者や子供がいない場合は、ご親族をはじめご友人や入所していた介護施設の代表者などが喪主を務める場合もあります。また、故人の遺言などで喪主が指定されている場合は、その指定された人が喪主を務めます。
< 喪主の役割 >
喪主は葬儀の主催者であり、ご遺族の代表者としてやるべきことがたくさんあります。主な役割としては、葬儀社や僧侶との打ち合わせ、葬儀日程の決定、ご親族の席順、焼香順、供物位置、弔電の拝読順などの決定、閉式時や出棺時などのご遺族代表としてのご挨拶、参列者や僧侶への対応。また、葬儀後には遺産相続などの各種手続き、埋葬や法要などの供養も担います。全て一人で行う必要はなく、ご家族やご親戚に手伝ってもらい、分担することは問題ありません。
< 喪主の挨拶 >
喪主には通夜、葬儀において挨拶をしなければならない場面が何度かあります。地域性や風習によって違いはありますが、通夜を含め葬儀・告別式の閉会後や精進落としの席など、ご親族の代表としてだけではなく、故人の代理として参列いただいた方々へお礼の気持ち伝えます。本来は喪主本人が挨拶するのが望ましいのですが、精神的な負担が大きく、話すのが困難な場合や、喪主がまだ幼い場合などは、代理の人を立てても問題ありません。
< 喪主と施主の違いとは? >
喪主は「施主」と混同されることがよくありますが、厳密には違います。喪主とは「喪に服す主(あるじ)」という意味で、ご遺族の代表として葬儀を取り仕切る人のことです。一方、施主とは「お布施をする主」という意味があり、葬儀費用を負担し、葬儀を運営する責任者のことです。しかし、一般的な葬儀では喪主が葬儀費用を負担している場合が多いため、喪主と施主が同じという認識がされています。ただ、世帯主が亡くなった場合において、喪主が息子で施主は妻という喪主と施主が別々のケースもあります。